こんにちは、ビアンカです。
当事者の皆さんで障害者手帳をもっていない方、いらっしゃいますか?
申請をためらっている方、持っていてもしょうがないんじゃない、と考えていらっしゃる方も多いような気がしますが、個人的には申請をおすすめします。
障害者手帳とは、なんらかの精神疾患により、長期にわたり日常生活または社会生活への制約がある方を対象とするサービスです。
デメリットとなることはほとんど無いと思いますが、障害者手帳を持っていることに抵抗がある、という方もいらっしゃいますので、自分にとってメリットがあると思えたら、取得するのがいいと思います。
では対象となる疾患はと言うと、
- 統合失調症
- うつ病、双極性障害(躁うつ病)などの気分障害
- てんかん
- 薬物やアルコールによる急性中毒、またはその依存症
- 高次脳機能障害
- 発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性など)
- その他の精神疾患(ストレス関連障害など)
1級から3級までの等級があり、数字が小さいほど障害が大きくなります。なお、等級により、受けられるサービスと受けられないサービスがあります。
申請は初診日から6ヶ月以上経過している方が対象になります。
申請に必要な物は、申請書(市区町村の担当窓口にあります)、証明写真、診断書(あるいは障害年金か特別障害給付金を受給している人はその写し)、マイナンバーがわかるものです。
有効期限は2年間です。更新するには診断書が必要になります。手帳の大きさは8×11センチのサイズです。内側には住所などが書かれています。
さて、手帳を持つメリットですが、自分にも家族にも多くの支援があります。地域によって支援は違いがあります。ここでは厚生労働省の記事を参考に書いていきます。
1 障害者雇用に応募できる。
障害者雇用促進法では、企業が雇用する労働者の2.2%に当たる障害者を雇用することの義務付けがあります。手帳を持っている人が対象です。ハローワークや障害者就業・生活支援センターなどにお問い合わせください。
2 税金の控除や減免がある。
年末調整、確定申告の際に、所得税、住民税、相続税などが控除されます。詳しくは税務署にお問い合わせください。
3 携帯電話の割引きがある。
docomo(ハーティ割引き)、au(スマイルハート割引き)、SoftBank(ハートフレンド割引き)の三社では、それぞれ割引きの制度があります。内容については各社にお問い合わせください。
4 交通機関の割引きがある。
電車、バス、タクシーなどの交通料金が割引きされたり無料で利用することが出来ます。
例えば東京都では、都営交通(都営地下鉄、都営バス、都電荒川線、日暮里舎人ライナー)は無料です。利用する際は都営交通乗車証というものが必要です。お近くの駅などにお問い合わせください。(精神の手帳ではJRは割引きはありません)
タクシーは一部の運営会社では10%の割引きがあります。乗車時に運転手に訊いてみましょう。
私営バスでは手帳の提示で、半額の運賃になります。
航空会社では国内線で割引きがあります。(国際線では割引きはありません)
詳細は、それぞれの運営会社にお問い合わせください。
5 公共施設の入場料金の割引きがある。
美術館、博物館、水族館、映画館、資料館などが対象です。付属する駐車場でも適用があります。
例えば、映画館は通常1900円のところ、1000円で観られます(付き添い一人まで同料金)。東京スカイツリーは半額となります(付き添い一人まで同料金)。
上野動物園、葛西臨海水族園、東京国立博物館、江戸東京博物館、私立美術館などでも、手帳提示で無料、あるいは割引きがあります。 HPなどで確認するか直接お問い合わせください。
ざっと挙げてもこれだけの経済的支援のメリットがあります。支援を受けられるのに、これまで知らずにいた当事者の方は、いま一度ご一考されてはいかがでしょうか。